知的饕餮日記

はてな女子で知識欲の亡者で発達障害で腐女子な人の日常だったり恨み節だったり

対人プロトコルに関わる話

早起きをした

気分爽快である。艦これも楽しい。単純なもので、軽く躁状態になるとアウトプットをしたくなる。そんなわけで、前々から考えていたことをリリースする。

文化的土壌の違う人の考えは予想できない

私には兄が二人いる。それぞれ5歳・3歳離れている。この兄たちと、20年以上まともに会っていない。
別にたいした事情があったわけでもないのだが、兄と会うとなるとどうしても憎々しい両親がセットでついてくる気がしたし、あまり会っても楽しい話ができる気がしないという、漠然とした負の感情があるからである。
私の記憶にある限り、彼らがオタクだったような気がしない。二次元の世界を眺めることに対する楽しみを理解してもらえる気はこれっぽっちもしない。
別に「二次元っていいよね!」と同意だとか共感がほしいわけではない。「私は二次元の世界を眺めることを好んでいる」という事実だけを認識してもらいたいのだが、それすら歪んだ認知によって阻害されてしまいかねない、ということである。

非実在兄のプロフィール

現実世界では彼らも四捨五入四十代の中年男性であるはずだが、記憶が更新されないせいで、いまだに18~20歳くらいの姿を連想している。私の認識にしか存在しない、非実在兄である。
兄同士はたぶん仲がいい。私という仮想敵がいたから、当然のことであろう。
学力はお世辞にも芳しいものではなかった。上の兄は生徒会役員を務めていたのだが、そんな絶好の内申ブーストを使用すらできず、専門学校への進学も視野に入っていた、と言えばわかりやすいだろう。
数学の証明問題が特に苦手だったようで、中3の夏休みに母がせっついて勉強させていたことを覚えている。
下の兄もおそらく似たようなもので、二人揃って「地域の公立普通科の中での一番低ランクな高校」へ進学した。
兄たちと私の時代が『大学全入時代』でなかったことは、非常に喜ばしい。今のように学力が残念な生徒のFラン私大への進学がスタンダードだったら、予算の都合で私は私立高校へも私立大学へも進学できなかっただろう。

対して私は、というと。

この歳になって学力云々言うのはナンセンスだが、勉強はできたし今でも大好きだ。
『教科書に書いていることを理解できない』人のことが理解できなかった。
発達障害児特有の、高IQ低EQである。
大した苦労もせずにそれなりの大学附属高へ行き、楽して内部進学する道を捨て、そこそこの努力で日本で2番目に卒業生の多い大学へ入学した。
高校や大学、またその後の交友関係は、必然的に「頭が悪くない」人たちに限られた。
それなりの知見があり、興味深い分野において一家言あり、他人の信じ愛するものを一方的に拒絶しない程度の度量の広さを持つ人ばかりだった。

意思疎通不全の恐怖

翻って、兄たちである。熱心に本を読むようなタイプではない(たぶん)。高校受験に苦労するくらいだから、おそらく論理的思考が得意な方ではない。
そのような人たちとどのように意思疎通すればいいのか、現在非常に悩んでいる。
カウンセリングの場でも、しばしば俎上に乗る。今の先生とは延べ8年に渡って話を聞いていただいており、さすがにツイッターのログやホモエロ同人誌などはお渡ししていないが、血の繋がっている人たちとのやりとりするメールは読んでいただいている。
そこで出たのは、「意思疎通の難しさ」であった。
私は、馬鹿な毛なし猿のつがいが無責任に製造した私という存在についての怨嗟をさんざん吐き出し、「馬鹿の無責任な生殖」について私が責任を負う必要はない、彼らが馬鹿なのが悪い、という結論に至った。その結論をコンパクトにまとめてメールを送信したのだが、先生のご意見を伺うと、
「いきなり結論だけを投げ渡しても、それを受け止める技量が先方にあるとは考えにくい」
とのことだった。
なら、その結論へ至るまでの思索の流れを抽出し、数学の証明のように明示すればいいのではないか、と言ったところ、先生の的確なツッコミが。
「でも確かフルヤさんのお兄さんって証明問題苦手でしたよね」
オワタ\(^o^)/

未知との遭遇 ~プロトコルを見定める

IT系のお仕事をしたことがある人なら、一度は見たことがあるはずの、OSI参照モデル。デバイス同士を接続する際、正常に動作させるために、正しい手続き(プロトコル)を踏まねばならない、というのをわかりやすく示す図である。
プロトコルって言いたかっただけです、はい。
閑話休題。兄と話すためのプロトコルをいったいどの辺に定めたらいいのかがまったくわからない。
自分の外側や内側をきちんと定義して、表現する術を知らない人が何を考え、何に立脚してものごとを考えるのか、とてもではないが想像が及ばない。
私の「普通」はおそらく兄の「普通」ではない。私の方が少数派で、おそらく兄の「普通」の方が推測しやすいから、こちらが兄の「普通」にチューニングするしかない。
まずは兄の「普通」を探ることから始めなければならないようだ。面倒くさいことこの上ない。